60/40はもう古い?ゴールドマンが提案する新しいポートフォリオ戦略
株式60%、債券40%──いわゆる「60/40ポートフォリオ」。投資の世界では長く“安定した基本形”として信じられてきたこのバランスですが、最近はちょっと雲行きが怪しくなってきています。
そんな中、アメリカの大手金融機関ゴールドマン・サックスが新たな提案をしてきました。それが「金(ゴールド)と原油をポートフォリオに加えよう」というものです。
理由はシンプル。今のアメリカ経済は、インフレが根強く続いています。しかも、従来なら株が下がった時に支えになっていた米国債が、最近はうまくその役割を果たせなくなってきているんです。金利の急上昇や、アメリカの財政赤字拡大、そして連邦準備制度(FRB)の独立性に対する不安が重なって、投資家たちは「いつものやり方じゃダメかも」と感じ始めています。
ゴールドマンは、金と原油を組み入れることで、リターンを落とさずリスクを軽減できると提案しています。特に金はインフレへの耐性が強く、経済が不安定になったときの“守りの資産”として頼りになる存在です。FRBの独立性低下への懸念や、アメリカの制度全体への信頼が揺らぐリスクが高まれば、金の需要はさらに加速するかもしれません。
彼らの予測では、もしリスクが本格化した場合、金価格は2025年末には1オンス=3700ドル、2026年半ばには4000ドルを超える可能性もあるとか。もちろん、これはあくまでシナリオのひとつに過ぎませんが、リスクヘッジの選択肢としての金の存在感が増していることは確かです。
一方、原油については、2028年以降、OPEC外の産油国の供給が伸び悩むとみられており、需給バランスが崩れるリスクも高まっています。供給ショックが起これば、価格の急騰もあり得るという見方です。
この「金と原油を組み入れる」アイデアは、伝統的な60/40戦略を補完する形でリスク分散を強化しようというもの。これまでの株と債券だけに頼る分散投資ではカバーしきれないリスクに備える意味合いが強いです。
ここまで読むと、「自分の資産運用でも金や原油って考えたほうがいいのかな?」と思った人もいるかもしれません。ただ、いきなりポートフォリオを大きく変える必要はありません。まずは、今の経済状況を少しだけ意識してみるところから始めてみてもいいかもしれませんね。
特にインフレとデフレでは、資産運用の考え方がガラリと変わります。インフレが続くなら、現金を持っているだけでは資産が目減りしていく可能性も。だからこそ、少しずつでも経済や金融のニュースに目を向けて、自分なりの知識を積み上げていくことが大切になってきます。
ゴールドマンの提案も、そんな「今だからこそ考えたいリスクヘッジ」のひとつ。ニュースをきっかけに、あなた自身の資産との向き合い方をちょっと見直してみるのも、未来の安心につながるかもしれません。
ゴールドマン、金と原油への長期投資促す-60/40戦略の補完
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-30/SX0DPLT0G1KW00
bloomberg 2025年5月30日
