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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年6月1日

住宅ローンの“マイナス金利”が終わる夏──変動金利派は7月に要注意


「変動金利の住宅ローンって、安いからお得でしょ?」

そんな声があちこちで聞かれます。確かにこれまでの日本では、それは“正解”だったかもしれません。とくに、ローン減税と金利の関係で、実質的にお金を借りた方が得になる「マイナス金利」状態にあった人も多かったはずです。

ところが、そのバランスが2025年夏、ついに崩れ始めます。
今回は「7月以降に変動金利型住宅ローンがどう変わるか」をわかりやすく整理しながら、「なぜこれが“今こそ投資を考える時代”につながるのか」まで一緒に考えてみましょう。


なぜ“マイナス金利”になっていたのか?

これは、住宅ローン減税が大きく関係しています。
たとえば、借入残高の0.7%分を所得税などから控除してくれるこの制度。ここ数年は、住宅ローンの適用金利が平均0.45%程度と、控除率より低かったため、利息を払っても減税の方が大きいという「借りた方が得」な状態になっていたわけです。

しかし今年1月、日銀が政策金利を0.25%引き上げました。それにより、住宅ローンの適用金利も平均で0.7%前後に上昇。つまり、減税分と金利がほぼ同水準になってしまったのです。


7月に何が起こるのか?

多くの銀行では、変動金利の見直しが「半年ごと」や「5年ごと」に設定されています。そのため、1月に利上げがあっても、実際の返済額が変わるのはタイムラグを伴って7月以降になるケースが多いのです。

その結果、「今まで実質マイナス金利だったのに、今年の夏からいきなりプラス金利になる」という人が出てきます。返済額がすぐには増えなくても、利息の比率が増え、元本が減りづらくなるという“じわじわくる圧力”に気づきにくいのが厄介です。


アメリカでは固定金利が常識、日本はなぜ変動金利派が多い?

ここで気になるのは、日本では変動金利型ローンを選ぶ人が70%以上なのに対し、アメリカでは20%未満という事実です。

理由は、日本人が「金利は下がるもの」と30年以上にわたって経験してきたからでしょう。バブル崩壊後、ずっと金利が低下し続けてきたこともあり、「変動の方が安い」という安心感が染みついてしまったのかもしれません。

しかし、今はインフレが進み、金利が上がる世界に入りつつあります。これは、単に日銀の政策だけではなく、市場の力学が決めてしまうもの。日銀が動かなくても、世界の潮流が変われば日本の金利もじわじわ動き始めます。


変動金利リスクは“投資の目線”でも見るべき話

金利が上がるとき、影響を受けるのは住宅ローンだけではありません。株価、為替、不動産価格、企業業績……あらゆる分野に波及します。

だからこそ、今大切なのは「金利と付き合う姿勢を持つこと」。

自分のローンの金利がどう変わるのかを確認することも大事ですが、同時に、自分のお金がどこでどう働いているのか、資産全体を見渡す力が必要になってきます。


まとめ:お金の流れが変わる今、自分の資産の“働き方”を見直す

これまで「住宅ローンは放っておいてもお得だった」時代が、いよいよ終わろうとしています。金利が上がることで、何もしないリスクが表面化してきたということです。

だからこそ今、変動金利のローンを見直すと同時に、投資や資産運用にも目を向けるタイミングなのかもしれません。貯金だけではインフレに勝てない時代、自分の資産の“居場所”を見直すことが、静かだけれど確実な防衛策になります。


変動金利住宅ローン、7月の「マイナス金利消滅」に要注意
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD285YW0Y5A520C2000000/
日経新聞 2025/6/1