マネサバおじさん      

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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年3月28日

なぜ日本株は「一人負け」なのか——国の姿勢が問われる時


2025年、年度末を迎えた今、日本株のパフォーマンスを振り返ると、浮かび上がってくるのは**「横ばい」、そして「世界に見劣り」**という現実です。海外市場が堅調に推移するなか、日本株だけが取り残される——そんな状況に直面しています。

なぜ、これほどまでに差がついてしまったのでしょうか?


4万円の壁、超えられなかった1年

2024年度、日経平均株価は3万8000円〜4万円というボックス圏を行き来する動きに終始しました。4万円台を記録したのはわずか15営業日。その大半は2024年7月のことで、8月以降は4万円台が遠い存在となり、3月にはついに3万8000円を下回る展開に。

こうして年度を終えれば、日本株のリターンはマイナス。新年度を迎える今、日本株には「横ばい」を超える力が求められています。


海外投資家の日本株離れ

大きな要因は海外投資家の売り越し。24年度、海外投資家は9兆円規模の売り越しを記録。前年、ウォーレン・バフェット氏の追加投資を受けて「バフェット効果」で買い越していた分を、そっくり吐き出してしまいました。

当初は「消去法的な日本株買い」が期待されていました。米国のハイテク株過熱、欧州の政治リスク、中国の景気減速——そのどれをも避けたい投資家にとって、安定していて割高感のない日本株が選ばれるだろう、というシナリオでした。

しかし、現実は違いました。グローバルマネーは日本を素通りし、欧州と中国へ。欧州株は利下げ効果もあり大きく上昇し、中国株も景気対策への期待で急回復。日本だけが、世界の成長ストーリーから取り残されたのです。


他国との「本気度」の違い

欧州や中国が行ったのは、明確な経済支援策の打ち出しです。欧州中央銀行(ECB)は継続的な利下げに踏み切り、ドイツは憲法を改正してまで国防費・インフラ投資に舵を切りました。

中国政府も、世界大手企業のトップを招き、積極的に外資誘致を進めています。トップセールスを行い、必要ならば新たな景気対策を打ち出す姿勢も示しました。

対して日本はどうでしょう。話題に上るのは「年収の壁」問題、高校無償化の是非、新人議員への商品券配布——。これらが、海外投資家にとって魅力的な成長ストーリーに映るとは、正直言い難いものがあります。


今、必要なのは「考えること」

日本は長らく政治的には安定しています。政変もなく、社会も落ち着いている。しかし、その安定の上に胡座をかいて、本質的な改革が置き去りにされてはいないでしょうか。

GDPランキングでも、間もなくインドに抜かれ5位に転落する可能性大です。第2次大戦後より悪い財政状況、国際社会での存在感の低下。それらは静かに、しかし確実に進んでいます。


結局、投資家にできることは

国の行く末に不安を感じるからこそ、個人レベルで資産を守り、増やすために冷静に市場を見る力が求められています。消去法の発想ではなく、どこに成長の芽があるのか、どこに本気の国策があるのかを、もう一段深く考えていく必要がありそうです。

市場が動くのをただ待つのではなく、自分の頭で考え、行動を起こす——それが、今この時代に必要な投資家としての姿勢かもしれません。


日本株「一人負け」の理由 欧米中に見劣りする国の姿勢

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB2575M0V20C25A3000000/
日経新聞 2025/3/28