マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年12月17日
マネサバくん納得

さらなる円安の正体

“円高になるはず”が外れる不思議

いきなりだけど、まずは頭の体操いこう。

問題:
「アメリカが利下げして、日本が利上げ方向なら、金利差が縮む。だから円高になる」
…この理屈、今も通用してると思う?

答えは記事を材料にしながら一緒に確認していこう。
先に言うと、最近のドル円は155円前後。年初と大差ない。これがもう「ん?」って話だよね。


マネサバくん:おじさん、円高になるって聞いたのに、全然じゃん。これ誰が言い出したの?
:うーん、昔の経験則としては間違ってないんだよ。
マネサバくん:じゃあ今は何?経験則の反抗期?
:そうそう。為替ってだいたい思春期。昨日まで言うこと聞いてたのに、今日いきなり無視する。
マネサバくん:為替、めんどくさ…。
:でも理由はある。今日は「金利差だけじゃ動かない」って話を、生活目線見てみよう。


金利差が縮んでも円高にならない理由

本日の記事の核はここ。
アメリカは利下げを進め、日本は利上げを議論している。市場は12月会合の利上げをかなり織り込んでる、とも書いてある。普通なら「円高っぽい」。

なのに、円は歴史的に安い水準の近くに居座ってる。
つまり、今の相場はこういう状態:

この「別の力」って何?
記事は“日本経済の根深い構造”に注目してる。ここがとても大事。


日本は稼いでるのに、円が弱いのはなぜ?

日本は国として見ると、稼いでる。経常収支は大きな黒字だって記事にもある。しかも稼いだお金の一部は日本に戻ってきて、円買い要因にもなってる。

それでも円安が続くのは、「出ていくお金」も増えてるから。

ここ、難しい言葉を避けて“家計”にすると分かりやすい。

家計が黒字でも、毎月サブスクが増えたら「手元に残る感覚」って弱くなるだろ?
国もそれに近い。


デジタル赤字=サブスク地獄

マネサバくん:記事に「デジタル赤字」って出てきたけど、急に理科みたいで眠くなる…。
:理科は禁止。今日は生活科。デジタル赤字は「海外のネットサービスに払ってるお金が多い」ってこと。
マネサバくん:あ、僕のサブスク一覧、全部海外かも…。
:そういう人、かなり多い。クラウド、動画、音楽、アプリ、仕事のツール。気づかないうちに円が外へ流れる。
マネサバくん:俺が毎月払う数千円が、国の円安に…?
:君一人で為替は動かないけど、国民みんなでやると大きい。で、それが“構造”ってやつ。


デジタル赤字が“じわじわ円安”を作る

記事では、旅行収支が黒字でも、デジタル赤字がそれを打ち消していると書かれてる。しかも今後は、デジタル赤字が旅行黒字を上回って、恒常的な円安圧力になる可能性が高い、と。

ここが怖いのは、急なショックじゃなくて**「毎年ジワジワ」**ってところ。

さらに追い打ちとして出てくるのが生成AI。
AIが広がるほど、計算のためのクラウド利用とか、海外サービス利用が増えやすい。つまり支払いが増える。

旅行は、受け入れ側の人手不足や国際情勢でもブレーキがかかる。
この“伸びやすさの差”が、円を弱くしやすい。


NISAが円安要因?これ、ちょい皮肉

もう一つ、記事が触れてるのが新NISA。
長期の資産づくりとしては良い制度。でも、海外投信を買う人が増えると、円を売って外貨資産を買う動きが増える。結果として円安圧力になりやすい。

ここは誤解されやすいから、分けて考える。

“国の事情”と“個人の正解”がズレる典型例だね。


NISAで円安?のモヤモヤ

マネサバくん:ねぇおじさん、NISAって「やれ」って言われるのに、円安要因って言われたら混乱する。どっちだよ。
:どっちも正しい。角度が違うだけ。個人は資産を守るのが仕事。国は通貨を守るのが仕事。
マネサバくん:じゃあ僕がNISAやったら円安進む?僕の責任?
:安心しろ。君の積立で円が動くなら、私は今ごろテレビに出てる。
マネサバくん:それはやめといたほうが、炎上するよ。
:うるさい。話戻すぞ。NISAが悪いんじゃなくて、「円が外に出やすい流れ」があるって話。


財政への不安が“円の信頼”を削る

記事の後半で効いてくるのが、財政拡張への警戒感。
大きい補正予算が組まれ、国債に関する“保険料”みたいな指標(CDS)が上がった、という話が出てくる。

専門用語は置いといて、超ざっくり言うとこう:

もちろん、すぐ国が破綻する、みたいな話じゃない。日銀の存在も大きい。
でも、あなたの評価の理由にもあった通り、大幅な円安→大幅な物価上昇が起きたら、生活はキツい。体感としては“破綻っぽい”と感じる人も出る。

これがジワジワ怖い。


最初の問題の答え合わせ

冒頭の問題、答えはこれ。

答え:② 半分だけ通用してる(でも他の力が強い)

金利差の理屈自体はまだ生きてる。
でも今は、

こういう「円安側の力」が太くなってきた。
だから金利差だけで「140円台まで戻る」とは言いにくい。この記事が言う“謎(コナンドラム)”は、ここにある。


さらなる円安に、どう備える?

相場を当てるのは難しい。
でも、備え方は考えられる。初心者向けに、まずはこの3つで十分。

  1. 円だけに偏らない
    外貨資産を少し持つだけで、円安のストレスが減ることがある。
    (急に全力でやる必要はない。ゆっくりでいい)
  2. 生活コストの“円安耐性”を上げる
    固定費の見直しって地味だけど強い。サブスク整理とか、まさに記事のテーマともつながる。
  3. ニュースを家計に翻訳するクセをつける
    「デジタル赤字」→サブスク・クラウド代
    「輸入増」→エネルギーや原材料の値上がり
    こうやって理解すると、怖さが“対策”に変わる。

マネサバくん:で、結局「さらなる円安」って来るの?来ないの?
:来る可能性はある。少なくとも“来てもおかしくない材料”が増えてる。
マネサバくん:うわ、嫌だな。僕のお小遣い、円でしかもらえないんだけど。
:日本にいると、みんなそうだよ。だから意識して資産は分けて持つ。焦らずにね。
マネサバくん:おじさん、たまに優しいこと言うじゃん。
:たまにって言うな。いつも優しいわ。
マネサバくん:じゃあ証拠に、僕のサブスク整理手伝って。
:それは無理。そこは自力で頑張って。


【出典】

タイトル:円安が続く謎、効かぬ「金利差縮小→円高」の定説 成長戦略に半信半疑
URLhttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB166E00W5A211C2000000/
媒体名:日経新聞
掲載日:2025年12月17日


お勧めの本