
旧発電所がデータセンターに?欧州で進む“二度目の人生”戦略
おじさん:マネサバくん、欧州の古い火力発電所がデータセンターに生まれ変わってるって知ってた?
マネサバくん:えっ、発電所がですか?電気を作る場所から、電気を大量に使う場所になるんですね。
おじさん:そうそう。AI時代のインフラとしては、むしろこっちの方が稼げるかもしれないんだよ。
欧州では、老朽化が進む石炭・ガス火力発電所を、マイクロソフトやアマゾンなどの大手IT企業向けにデータセンターへと転換する動きが加速しています。
背景には、AI需要の急増による電力消費の爆発的な伸びがあります。データセンターは大量の電力と水冷設備を必要としますが、旧発電所にはこれらが既に整っており、許認可も短期間で取得しやすい。これは「スピード・トゥ・パワー」という、立ち上げの速さが武器になる時代に合致しています。
電力会社にとっても、この転換は閉鎖コストの削減と新たな収益源の確保という二重のメリット。長期の電力供給契約(しかも低炭素プレミアム付き)を結べば、数百億〜数千億円規模の安定収益が見込めます。
マネサバくん:おじさん、これって単なる土地売却じゃなくて、継続収益型のビジネスですよね?
おじさん:その通り。長期契約で電力を売りながら、再生可能エネルギー投資の原資にもできるんだ。
マネサバくん:AI需要が伸び続けるなら、電力会社が成長産業に変わる可能性もありますね。
おじさん:そう。もはや「インフラ業」じゃなくて、「成長株」的な存在になり得る。
注目すべきは、この流れが単発の案件に留まらないことです。フランスのエンジーは世界で40カ所の発電所を転換候補として特定し、開発業者と提携交渉中。ポルトガルのEDP、フランス電力(EDF)、伊エネルも同様の戦略を展開しています。
テック企業側もスピードを重視。欧州では送電網接続まで10年以上かかるケースもある中、既存発電所の再利用は立ち上げ時間を大幅に短縮できます。市場シェア争いが激しいAIインフラ業界では、この数年の差が莫大な利益差につながります。
おじさん:マネサバくん、投資家としてはこの動き、どう見る?
マネサバくん:成長ドライバーが明確で、インフラ資産を有効活用できるビジネスは強いと思います。
おじさん:だよね。これ、再生可能エネルギーや小型原子炉と組み合わせたら、さらに面白くなるよ。
マネサバくん:電力会社がAI時代の“勝ち組”になる日も近いかもしれませんね。
投資家目線では、これは「成熟産業のリブランディング」とも言えます。既存資産を新しい需要にマッチさせることで、低成長から高成長へシフトする好例。電力会社がただの安定配当株から、成長ストーリーを持つ銘柄へと変貌するなら、資金の流れも大きく変わっていくでしょう。
【出典】
・タイトル:アングル:欧州の古い発電所、データセンター転換に活路模索
・URL:https://jp.reuters.com/world/environment/KS5JX7JG6VNSHCVXGXCC5VML6E-2025-08-10/
・媒体名:ロイター
・掲載日:2025年8月11日
