
40年国債、人気なし?「安全資産」の看板が揺れるとき
マネサバくん:ねえねえ、今日のニュースで“40年国債の利回りが過去最高”って出てたよ!これって良いニュースなの?
私:数字だけ見ると「金利が高い=お得!」って思えるかもしれないけど、実はそう簡単じゃないんだよ。
2025年7月23日。財務省が実施した40年物国債の入札で、落札利回りが**3.375%**と過去最高を記録しました。数字だけ見れば「高金利で魅力的」と映るかもしれません。でも、現実は“まったく逆”。
なんとこの入札、応札倍率が過去3番目の低さ。つまり、買いたい人があまりいなかったということ。発行額も前回より減らしたのに、です。
安全資産だったはずの国債に、なぜ人気がない?
理由はシンプルです。
まず、日銀がこれ以上40年債を買い増ししないことが明言されていること。これまでは「とりあえず日銀が買ってくれるから大丈夫」という安心感があったのですが、それが消えれば投資家は“出口がない”国債を抱えることになります。
加えて、今の日本はインフレ傾向。仮に3.375%の利回りで買っても、実質利回りはマイナスになるリスクがあるんです。
マネサバくん:えっ、3%以上も利回りあるのに損するかもしれないの?それは怖いなあ。
私:そう。物価が4%、5%って上がったら、国債の利子なんて焼け石に水になる。だからみんな買いたくない。
さらに今日の入札直前には、石破首相が8月末に退陣する意向を固めたという報道も重なりました。石破政権はまだ財政規律を重んじる姿勢だったため、これが崩れれば今後の政策は財政拡張、つまり国債の大量発行が加速する懸念も。
それってつまり――
「国債の価値がさらに下がるかもしれない」ということ。
マネサバくん:でも国債って、昔は“絶対安全”って言われてなかった?
私:そう、昔の話。今は日本の借金が世界最大級。国債が絶対安全だなんて、もはや神話だと思うな~。
本来であれば、40年債のような超長期国債は保険会社などが長期資金の運用先として好むもの。でも、最近では保険会社も運用戦略を見直し、国債よりリスクは高いけど実利のある投資先にシフトしています。
今回は発行額を4000億円に減らしたにも関わらず、需要は弱いまま。需給が締まっても人気が無い=誰も買いたくないという構図が露呈しました。
今後の投資家の視点:国債は本当に“ノーリスク資産”か?
個人投資家の目線で考えても、これは重要なシグナルです。
インフレが進み、金利が上昇し、日銀が手を引いた後の国債市場は、昔とはまるで別物。
むしろ今後の金融資産選択では、
- 国債に依存しない分散投資
- インフレ耐性のある資産(株、不動産、コモディティなど)
- 自分で分析できる「本質的に強い会社」への投資
が大切になってくるでしょう。
マネサバくん:これからは“リスクを避けるための投資”じゃなくて、“理解して取るリスク”が必要ってことだね。
私:そうそう。“安全資産”は、もはや自分の判断力だよ。相場も政治も不確実な時代だからこそね。
40年債入札、落札利回りが過去最高 日米交渉合意で需要弱く
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB232C70T20C25A7000000/
日経新聞 2025年7月23日
