インフレに強い投資先は? 実力派投資家たちのリアルな視点
最近、じわじわと進むインフレ。日銀も政策金利を引き上げ、私たちの生活にも少しずつ影響が出てきています。そんな中、株式投資の実力者たちはどんな銘柄に注目しているのでしょうか?
日経マネーに掲載された対談(2/22の記事)では、投資家の駄犬さんとussiさん(いずれもハンドルネーム)がリアルな視点で語っていました。今回は、その内容をベースに、インフレ時代に注目したい投資先を考えていきます。
ホテル株がインフレに強い理由
インフレが進むと、原材料や人件費など、あらゆるコストが上がります。これにうまく対応できる企業に注目が集まるのは自然な流れ。対談の中で特に挙がっていたのがホテル業界です。
ホテルは「ダイナミックプライシング」と呼ばれる変動価格制を取り入れており、需要に応じて宿泊料金を柔軟に変更できます。インフレ局面でも値上げがしやすい業態です。さらに、インバウンド需要の回復が進み、訪日外国人が増えていることも追い風。
コロナ禍前から着実に施設を拡大してきた企業は、今の高い不動産価格や建設コストの影響を受けにくく、相対的に有利な立場にあります。具体的には「コンフォートホテル」のグリーンズや、「ドーミーイン」の共立メンテナンスといった名前が挙がっていました。
IT企業の価格改定も追い風に
もうひとつ注目されていたのが、価格改定で利益を伸ばしているIT企業。例えば、ノーコードアプリ開発プラットフォームで知られるサイボウズは、インフレ下でも価格改定に成功し、25年12月期の営業利益が前年比で2倍以上になる見込みです。
IT業界は設備投資が比較的少なく、人材コスト以外のインフレ影響が小さい点も、インフレ時代に強い理由の一つかもしれません。
逆に注意が必要な業界も
インフレ対応が難しい業界もあります。たとえば鉄道。JR東日本のように、運賃改定には国の認可が必要なため、迅速な対応ができません。コストが増えてもすぐに収益に転嫁できないため、インフレ局面では苦戦が予想されます。
万博関連銘柄にも注目
来年は大阪・関西万博が開催されますが、今のところ話題性は控えめ。ただし、イベント関連の商業施設や内装工事を手がける企業には追い風になりそうです。注目銘柄として挙がっていたのが「丹青社」。受注残高も前年同期比で50%増えており、万博特需が期待できそうです。
株式分割や優待制度に対する冷静な目
最近、個人投資家をターゲットにした株式分割や株主優待の新設が増えていますが、対談の2人は冷静。株式分割は流動性を高めるものの、企業価値は変わらないため、分割直後に株価が上がったタイミングで売ることが多いとのこと。
また、株主優待、特にQUOカード系の優待新設については、「企業が物言わぬ株主を増やしたいだけでは?」という厳しい見方も。優待に満足するだけでなく、株主総会に積極的に参加し、企業のガバナンス改善に目を向けるべきだという意見が交わされました。
まとめ:インフレ時代の投資先を考える
今回の対談から見えてきたのは、インフレをうまく味方につけられる業態を選ぶ重要性です。柔軟に価格転嫁ができるホテル業界や、コストを抑えながら成長できるIT企業は、これからの投資先として注目に値します。
もちろん、株式投資に「絶対」はありませんが、経済環境を読みながら、どこに成長の芽があるかを見極めていくことが大切ですね。インフレ時代に備えて、少し視点を広げてみるのも良いかもしれません。
インフレに強い株は? 実力者たちはホテル株に熱視線
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB219VS0R20C25A2000000
日経新聞 2025年2月22日
