マネサバおじさん      

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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年2月7日

現金も金もどこに置く?──アメリカで進化する貸金庫ビジネス

最近、日本では銀行の貸金庫からの窃盗事件が話題になっています。貴重品を守るはずの場所が、まさかのリスクになってしまうなんて、ちょっとショックですよね。そんな中、アメリカでは貸金庫事情が少し違うようです。

アメリカでも貸金庫の需要は依然としてありますが、使い方やサービスの形が進化しているのが特徴です。特に、金(ゴールド)価格が高騰している今、現物資産を安全に保管したい人たちにとって、貸金庫は重要な選択肢になっているようです。

まず、アメリカの貸金庫は「2つの鍵」システムが基本。顧客が1つ、銀行が全く別の鍵を持っていて、この2つが揃わないと開かない仕組みになっています。日本では、銀行員が予備の鍵を使って勝手に開けてしまうケースもあったようですが、アメリカではそもそも銀行員が予備鍵を持っていないため、こういったリスクは起こりにくいのです。仮に顧客が鍵を失くしてしまった場合でも、解錠は外部の専門業者が担当する徹底ぶりです。

ただし、アメリカでも時代の流れは確実に変わっています。デジタル取引の普及で銀行店舗そのものが減少傾向にあり、それに伴って貸金庫の新規契約も縮小してきています。例えば、JPモルガン・チェースでは2021年末から新規貸金庫の受付をやめ、既存の利用者のみ対応。支店が閉鎖されると、他支店でも使えなくなるケースもあるようです。

そんな状況の中で登場したのが、貸金庫に特化した新しいビジネスです。ボールツ・グループという企業は、銀行に代わって貸金庫を提供するサービスを展開中。注目すべきはそのセキュリティ。なんと、生体認証でロボットが貸金庫から貴重品を取り出してくれる仕組みを採用しているそうです。しかも、従業員が直接金庫に触れることがないため、不正リスクも最小限。さらに、万が一に備えた保険もセットで提供する計画だとか。

ちなみに、こうした保険サービスも進化中。アメリカでは貸金庫の中身を火災や洪水、窃盗から守る保険が登場していて、これまで対象外だったリスクもカバーされるようになってきています。今まで「貸金庫に入れておけば安心」と思っていた人も、保険がセットならさらに安心感が高まりますね。

最近の金価格の高騰も、貸金庫需要に影響を与えています。ウォルマートやコストコなどでも金の延べ棒や硬貨を販売しているほど、現物資産への関心が高まっています。金はインフレにも強いとされる資産なので、物価上昇が続く中ではその価値が見直されています。現物資産を持つなら、その保管方法もちゃんと考えておきたいところです。


これから資産運用を考えるにあたって、株やFXのような投資商品だけでなく、「自分の資産をどう守るか」という視点も大切になってきます。大切なものをどう安全に保管するかは、あまり注目されないテーマかもしれませんが、こういったニュースをきっかけに、少しずつ意識してみてもいいかもしれません。

投資を始めるなら、増やすだけでなく、守ることも。これからの時代、そんな考え方がますます大事になりそうです。


米国の貸金庫、窃盗防ぐ「2つの鍵」 貴金属高騰で需要

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB0429I0U5A200C2000000

日経新聞 2025年2月5日