マネサバおじさん      

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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年2月20日

地銀の融資、なぜいまだに「不動産頼み」なのか?

最近、地銀(地方銀行)に関するこんな話題がありました。

いまでも地銀の融資の95%が「不動産担保」に頼っているそうです。つまり、企業の将来性とか事業内容をしっかり見るのではなく、持っている不動産の価値を担保にしてお金を貸しているというわけですね。

ちょっと意外かもしれませんが、これって実は昔からあまり変わってないんです。

なぜ地銀は不動産に頼るのか?

理由はいくつかありますが、一番は「貸し倒れリスクを減らしたいから」です。企業がもし倒産しても、不動産があれば売却して貸したお金を回収できるかもしれない、という考え方です。

でも実際は、そう簡単でもないみたいです。2024年の帝国データバンクの調査によると、不動産を担保にしている企業の倒産率は、していない企業に比べて高いことが分かりました。さらに、10行以上の銀行と取引している企業は、1〜2行とだけ取引している企業よりも2〜3倍も倒産しやすいそうです。

銀行がリスク回避のために不動産担保を取っても、かえって問題を先送りしているだけ、ということなのかもしれません。

企業の未来を見極める力、育てられる?

実は金融庁もこの問題をずっと気にしていました。2014年には、企業の将来性や事業内容をしっかり評価する「事業性評価」という考え方を、地銀に求め始めています。

さらに2024年には、企業の技術力や成長性といった「企業価値」を担保にした新しい融資制度も法律として成立。2026年春には実際にスタートする予定です。これがうまくいけば、不動産や社長の個人保証に頼らない融資がもっと広がるかもしれません。

とはいえ、「企業の未来を評価する」って、そう簡単ではないですよね。バランスシート(財務諸表)に出てこないような技術力や成長可能性を見極めるには、かなり専門的な知識と経験が必要です。地銀の中でも「人材育成が大変だ」とこぼす声もあるようです。

スタートアップにとっては大事な話

この話、実はスタートアップにも関係してきます。スタートアップは不動産も設備も持っていないことが多いので、今までの不動産担保型融資ではなかなか資金調達できなかったんです。

でもこれから企業価値を評価する仕組みが広がれば、技術や成長性を武器にしたスタートアップにも資金が流れやすくなるかもしれません。日本経済にとっても、新しい企業が育っていく環境が整うのは大きなプラスになりそうです。

金利が上がる時代、銀行にも試練

もうひとつ気になるのが、金利の話。日銀は今年、政策金利を17年ぶりに0.5%に引き上げました。これから「金利がある世界」に戻っていきそうです。

低金利時代は、銀行もとりあえず貸していればよかった面もありましたが、金利が上がるとリスクの高い融資はより慎重に見極める必要が出てきます。つまり、企業を見る目、いわゆる「目利き力」がますます大事になるわけですね。

まとめ

今回の記事を読んで感じたのは、いまの地銀の融資スタイルは時代遅れになりつつあるということ。それでも変わらない理由には、リスクを避けたい気持ちや、目利きの難しさがあるのかもしれません。

でも、これからは「不動産があるからOK」ではなく、「この企業は将来伸びそうか?」をしっかり見極める時代になっていきそうです。私たちにとっても、新しい企業が育つ環境ができれば、働く場が増えたり、経済全体が元気になったりと、いいことがたくさんあるはず。

ニュースの裏側をちょっとだけ深く考えると、今後の経済の動きも少し見えやすくなるかもしれませんね。投資に興味がある人も、企業を見る目を養うヒントにしてみてもいいかもしれません。


地銀、担保の95%なお不動産 変わらぬ融資・育たぬ目利き

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1366S0T10C25A2000000

日経新聞 2025年2月20日