マネサバおじさん      

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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年5月6日

バフェットの伝説に終止符?それでも「第2のバフェット」はきっと現れる理由


2025年5月、ウォーレン・バフェットが年末でバークシャー・ハサウェイのCEOを退任するという発表がありました。それに合わせて「第2のバフェットは現れない」とする記事が日経新聞に掲載され、多くの投資家の間で話題になっています。

この記事では、バフェットの「唯一無二ぶり」を「人物」「時代」「パッケージ」という3つの観点から描いています。確かに納得のいく論点ではあるのですが、投資家の視点で読んでみると、少し違った景色も見えてきます。


たしかに特別すぎた人。でも「再現不可能」ではない

バフェットは11歳で初めて株を買い、その後は何万という財務報告書を読み込み、70年以上もマーケットに身を置いてきた。まさに「人間の形をしたAI」とまで呼ばれるほどの記憶力と分析力を持ち、長期で市場を大きく上回るリターンを出し続けた。

これだけ聞くと、「こんな人もう出てこない」と思ってしまいます。でも冷静に考えると、バフェットがやってきたことは“コツコツ積み重ねること”の延長にあります。

投資の世界では、すぐに結果を求める短期志向がどうしても強くなりがち。でもバフェットのやり方は、「企業を理解して、その価値が市場に正しく評価されるまで持ち続ける」という、シンプルで力強いスタイル。これこそ、今の時代にこそ価値を持つアプローチだと感じます。


AI時代でも、「人が決める」という本質は変わらない

記事では、今はAIが誰でも使える時代になり、データの処理能力で差がつきにくくなったため、バフェット氏のような“読みの鋭さ”が優位性を持たないと指摘されています。

でも、最終的に「買うか・売るか」を決断するのは人間です。どれだけAIが進化しても、“どこに自分の信念を持つか”という点は機械に任せられるものではありません。

そして実は、AI時代だからこそ、「自分の頭で考える」ことがより大切になっている気がします。みんなが同じ情報を持っている時代に必要なのは、“どう読み解くか”という姿勢だからです。


時代背景が違うからこそ、可能性もある

もう一つ、記事で強調されているのが「バフェットは時代に恵まれていた」という点。確かに、今のように巨大な資金がマーケットに流れ込む前の時代、まだ割安株が見つかりやすい市場環境だったことは事実です。

でも、その分だけ今は「情報へのアクセス」が圧倒的に広がっています。誰でもスマホ1つで企業の財務データを見られるし、海外市場にも簡単に投資できる。こうした環境の中で、自分なりの判断軸を持てば、かつてとは違った形で“第2のバフェット”になれる可能性があるはずです。


「パッケージ」としてのバークシャーに学ぶこと

バークシャー・ハサウェイの構造的な強さについても、記事は詳しく紹介しています。資金を自由に動かせること、ファンドのような解約リスクがないこと、運用手数料がかからないこと——これらの要素が、バフェットの投資成績を長期で安定させた背景にあるのは確かです。

ただ、個人投資家でも「売買を繰り返さない」「無理な資金を入れない」といった方針を守ることで、似たような安定性を手に入れることはできます。つまり、“バークシャーのやり方”を一部でも自分に取り入れることは、決して夢物語ではないということです。


「次は自分かも」と思える投資が、一番の近道かもしれない

記事では「第2のバフェットは現れない」と断言されています。でも、彼が築いた道筋を“なぞる”のではなく、“学んで、自分なりのスタイルにする”ことなら、誰にでも可能性はあります。

もしかしたら、この記事を読んでいるあなたこそが、次の時代をつくる投資家なのかもしれません。

バフェットのように、地味で、目立たず、でも確実に価値を見極める目を持つ投資家が、またどこかで生まれていると信じたい。逆説的にそう思わせてくれる記事でした。


「第2のバフェット」が決して現れない理由
https://jp.wsj.com/articles/why-there-will-never-be-another-warren-buffett-156cdda6
ウオールストリートジャーナル  2025/5/5