
セブンイレブン買収頓挫に見る、日本企業の現在地
カナダのコンビニ大手クシュタールによるセブン&アイの買収提案が、ついに白紙になりました。金額にして7兆円規模、もし成立していれば日本の小売業界における歴史的な買収劇でしたが、それは幻に終わりました。
マネサバくん:えっ?セブンイレブンってあの街角でよく見るやつでしょ?日本の会社なのに、なんでカナダから買われそうになってたの?
私:セブンイレブンって、実は北米の事業のほうが本体よりも大きくて儲かってるんだよ。アメリカでもトップレベルのコンビニチェーンに育ってる。でも最近、日本本社の業績があまり良くないんだ。
マネサバくん:えー、日本の方が本家だと思ってたのに…なんかさみしい。
今回の買収話、とても象徴的な意味を持っています。
というのも、日本企業が円安によって“割安”に見えている状況があるからです。つまり「日本の会社、安いから買っちゃおうか」という動きが世界中で進み始めています。
でもこの“安い”ってどういうことでしょう?
マネサバくん:安いってことは、企業の価値が下がってるってこと?それってヤバくない?
私:うん、円の価値が下がってるってことでもあるね。円安で、外国から見ると日本の企業はバーゲンセール中に見える。だけど、それって投資家からすると“チャンス”にもなるんだよ。
実際、クシュタールはセブンの株を1株2600円で買い取る提案を出していたそうです。現在の株価と比べるとかなりのプレミアム。ところが、交渉はうまく進まず、セブン側の非協力的な姿勢にクシュタールが愛想を尽かした形になりました。
この背景には日本の経営文化と海外企業のM&A(企業買収)に対する温度差もあります。さらに、外為法や独禁法など、国が外国資本の買収を警戒している面も。
マネサバくん:でもさ、もし外国企業が買ってくれて、その会社が成長して日本で雇用を増やしてくれるなら、それってアリじゃないの?
私:まさにその通り。誰が経営するかじゃなくて、どう経営してくれるかが大事なんだよね。税金を日本に納めてくれて、従業員を大事にしてくれるなら、国籍ってそんなに重要じゃないのかも。
とはいえ、こうした大型買収が破談になると、「やっぱり日本は閉鎖的だな」と海外から思われるリスクもあります。一方で、今回の騒動でセブン&アイの経営陣には、より強い業績改善のプレッシャーがかかることになりそうです。
これから焦点になるのは、セブンイレブン・インク(SEI)のIPO(株式上場)。資金調達や事業強化のカギになるかもしれません。
円安が進む中、外国から「日本企業を買いたい」という動きは今後も増えるでしょう。私たち日本人も、“円で持つこと”のリスクと、資産をどう守っていくかを少しずつ考えるタイミングかもしれません。
セブン&アイへの買収提案、クシュタールが撤回-株主動向焦点に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-07-16/SZIJHQGQ7L7F00?srnd=cojp-v2
ブルームバーグ 2025年7月17日
