やっぱり強いアメリカ企業 世界企業の業績を見て考える
世界の企業業績が好調、その中心にアメリカ
2024年10〜12月期、世界の上場企業は純利益を前年同期比で21%も伸ばしました。3四半期連続の増益です。AIブームの追い風を受け、テクノロジーや金融セクターが大きくけん引したことが背景にあります。
今回のデータは、日経新聞がQUICK・ファクトセットの情報をもとに、約1万8800社を集計したもの。時価総額ベースで、世界全体の8割以上をカバーしているので、かなり信頼できる内容です。
アメリカ企業、強さが際立つ
特に目立ったのはアメリカ企業。純利益は28%増と、3年ぶりの高水準を記録しました。FRB(米連邦準備理事会)の利下げが景気を下支えし、IT、金融、半導体、小売りなど幅広い業種が好調でした。
たとえば、アマゾンは88%の増益。クラウド事業がAI需要を取り込んだうえ、小売りビジネスも好調だったようです。メタ(旧フェイスブック)も売上高21%増、純利益49%増と、SNSの利用者増を追い風に広告出稿が増えたことが奏功しました。
金融業界も勢いがあり、JPモルガン・チェースは54%増益、ゴールドマン・サックスに至っては純利益が倍増。米大統領選を控え、市場の動きが活発になっているのもプラスに働いたようです。
アジア企業も健闘、でも…
アジア(日本・中国本土を除く)も45%増益と頑張っています。台湾のTSMCは、AI需要を背景に57%の増益。スマホやPCに搭載される半導体の量が増え、買い替えサイクルが短くなっているそうです。
ただ、欧州は景気減速の影響を受けて7%増益にとどまりました。金融や自動車、医薬品業界が苦戦。日本企業も11%増益と健闘しましたが、アメリカ企業の28%増益と比べるとやや物足りない結果に。メガバンクやソニー、海運などが支えたものの、世界市場では存在感が限られている印象です。
中国企業も成長はしているものの、集計対象が少なく、今後下方修正される可能性もありそうです。
これから先はどうなる?
QUICK・ファクトセットによると、2025年1〜3月期も前年同期比16%の増益が見込まれています。さらに、トランプ政権の減税政策が5月以降に成立すれば、年後半の景気押し上げ効果も期待されています。
とはいえ、足元では景況感の悪化がちらほら見え始めています。消費者信頼感指数は3カ月連続で悪化。移民の流入が減っていることも、消費を押し下げる要因と指摘されています。
世界株(MSCI ACWI)の伸び率も2%高と控えめ。トランプ氏の高関税政策がどう動くかも不透明で、投資家たちは慎重な姿勢を崩していません。
まとめ:アメリカ企業の強さをどう見るか
この記事を読んで改めて感じたのは、やはりアメリカ企業の圧倒的な強さです。テクノロジーも、金融も、消費も、世界を引っ張るのはアメリカ。ネットサービスの多くがアメリカ発であることを思えば、納得感があります。
もちろん、政治的なリスクや景気の変動リスクはあります。トランプ氏の再登場で、しばらくは政策の変化に振り回される場面もあるでしょう。でも、世界の経済成長に乗っかっていくなら、リスク資産の中心としてアメリカ株を意識するのは、ひとつの自然な選択肢かもしれません。
投資はタイミングやリスク管理も大切ですが、こうした「どこに投資するか」の視点も持っておくと、これからの資産形成に役立つはずです。
世界企業、3四半期連続増益 10〜12月、米国がけん引
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOTG178ZA0X10C25A2000000
日経新聞 2025年3月2日
