インフレ3.7%時代に金利は据え置き?日本経済の“違和感”に注目
総務省が発表した2025年5月の消費者物価指数(CPI)が、ついに前年比で3.7%の上昇を記録しました。これは2023年1月以来の高水準であり、2%を超える状態が38カ月連続となったとのこと。
これってどう考えても「インフレ」ですよね。
でも、日銀は未だに「2%の安定的な物価上昇が見通せない」として、金利を据え置いています。この“現実と建前のギャップ”、実は私たち投資家にとって非常に大きなヒントになると思うんです。
コメが2倍以上、チョコもコーヒーも大幅高
まず、物価上昇の内容を見てみましょう。今回とくに目を引いたのはコメの101.7%上昇。これ、比較可能な1971年以降で最大の上げ幅なんです。おにぎりも19.2%上昇、外食のすしも6.3%アップ。
さらに、チョコレートが27.1%高、コーヒー豆は28.2%の上昇。朝食やおやつまでジワジワと値上げの波が広がっています。
もちろん、野菜など一部の生鮮食品は天候要因で一時的に値下がりしたものの、それは全体のトレンドを覆すものではありません。
それでも金利を上げない日銀の“言い訳”
普通、ここまでインフレが続けば中央銀行は金利を引き上げるのが常識です。なぜなら、金利を上げることで市場のお金の流れを抑え、インフレをコントロールできるから。
しかし、日銀は「2%の物価目標は安定的に達成されていない」として、いまだ本格的な利上げには踏み切っていません。
でも、もう3年以上も2%を超えるインフレが続いているのに、それはちょっと無理がありますよね。正直なところ、「金利を上げたら自分たちが債務超過になるのが怖いのでは?」と勘ぐってしまいます。
この違和感、投資家にとってはチャンス?
この金利とインフレの“ねじれ状態”は、ある意味では投資家にとって**「チャンスのサイン」**かもしれません。
金利が抑えられたままなのに、物価は上がり続ける。つまり、現金の価値が目減りしているのに、預金や債券に投資していても利回りは増えない。
ならばどうするか?──物価上昇に強い「実物資産」や「株式」、あるいはインフレに強い構造を持つ企業への投資を検討するタイミングだと言えます。
実際、日銀自身が保有する株式投資信託の含み益で財務健全性を保っている状態ですから、**株価そのものが今の経済環境にとって重要な“防波堤”**になっているのかもしれません。
「日銀の言葉」より「市場の動き」に注目しよう
ここで重要なのは、「日銀が何を言っているか」ではなく、「市場がどう動いているか」。金利が上がらないことで不動産や債券、ETF市場がどう反応するか。為替はどう動くのか。
今のようなインフレ局面では、“実質金利”(名目金利−インフレ率)がマイナスになるため、お金を持っているだけではどんどん損をしていきます。
つまり、行動することが最大の防御になります。
あなたの家計に、そして資産運用に問われる「次の一手」
これから先、物価が上がり続けても、給料が同じままなら生活は苦しくなるばかり。一方で、投資を通じてインフレに対応する手段を持っていれば、自分の生活を守ることができます。
「なんとなく不安」を「具体的な行動」に変える時代。それが今、まさに始まっているのかもしれません。
5月の消費者物価、3.7%上昇
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO89495520Q5A620C2MM0000/
日経新聞 2025/6/20
