
Netflix「KPOPガールズ!」から見える投資のヒント
2025年の夏、海外で思わぬ大ヒットとなった映画があります。
その名も「KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ」。
悪魔と戦うK-POPガールズグループを描いたアニメーションミュージカルで、米Netflix史上最も視聴されたオリジナル映画となりました。
サントラはビルボードのトップ10に4曲同時ランクイン、米国ではわずか2日間の劇場公開にもかかわらず興行収入1位を記録したそうです。
ハリウッドでは「アナと雪の女王」の再来だと騒がれていて、グッズ展開次第では数十億ドル規模のビジネスに化ける可能性があるとまで言われています。
マネサバくん:おじさん、すごいね!でもNetflixってグッズ販売とか下手なんじゃないの?
私:その通り。Netflixは基本「映像配信会社」だから、グッズ戦略はディズニーほど得意じゃないんだ。
ディズニーは「アナ雪」で数十億ドルを稼いだ実績があるけど、Netflixは配信で会員数を増やすことがメイン。そこが弱点なんだよ。
マネサバくん:じゃあ、せっかくの人気をお金に変えきれてないってこと?
日本の版権の扱い
面白いのは、この映画の権利がもともとソニー・ピクチャーズにあったということです。
しかしコロナ禍の最中に、ソニーはその権利をNetflixに「破格の安値」で売却してしまいました。
結果的に、世界的大ヒットになった今では「もったいない」と言われています。
ここで思い出すのが、日本の「鉄腕アトム」や「ゴジラ」です。
完全な版権の売却では有りませんでしたが、アメリカでの売り上げの多くをアメリカの企業に持って行かれる契約をしていた時期が有ります。
マネサバくん:えー!鉄腕アトムもゴジラも、日本の宝物なのに…。
私:そうなんだよ。コンテンツは今や「一大産業」。IP(知的財産)を守れるかどうかが国の経済に直結する。投資家としても、版権ビジネスをきちんと整備できる企業には大きな可能性があると思う。
マネサバくん:つまり、コンテンツを「作る力」だけじゃなく「守る力」がある会社を探せってことだね。
韓国のソフトパワー
実際、記事の中でも触れられているように、韓国はソフトパワー大国としてIMFからも高い評価を受けています。
Netflixで最も視聴された非英語作品も「イカゲーム」。世界中の若者が韓国の文化に夢中になっているのは数字が証明しています。
そして今の時代は、無理に「アメリカ向け」に作り直さなくても受け入れられるということを、「KPOPガールズ!」は証明しました。
物語に韓国らしさをしっかり反映させることが、むしろ世界で支持される鍵になっているのです。
ここには投資的なヒントがあります。文化を「そのまま届ける」力を持った国や企業は、長期的にブランドを拡大できる。逆に、自国で育てたコンテンツを安く手放してしまうと、果実を刈り取るのは他国企業になってしまう。これはソニーの例が物語っています。
マネサバくん:おじさん、日本も教育とか観光に加えて「コンテンツ」にもっと力を入れるべきじゃない?
私:その通り。コンテンツ産業は今や国力を映す鏡。権利関係を整えて、長期的に収益化できる仕組みを持つ企業が出てきたら、投資家にとっては見逃せないテーマになると思うよ。
マネサバくん:うーん、なんだかゲームチェンジの時代だね。
まとめ
今回のNetflixの事例は「グローバルに受け入れられる文化の力」と「IPを握ることの重要性」を同時に示しています。
短期的なヒットに喜ぶだけではなく、長期的にブランドを育てていけるかどうか。そこに投資のチャンスがあります。
日本でも過去の有名作品は権利関係が複雑で、再利用やリメイクが難しいケースが多いそうです。
逆にこの部分を整備し、コンテンツを戦略的に守れる企業が出てくれば、海外市場での競争力は一気に高まります。
投資家の視点で見ると、単に「アニメが流行っている」ではなく、「どの企業がそのIPを守り、どうマネタイズしていくか」が注目ポイントです。
Netflixが「KPOPガールズ!」を大ヒットさせた今、日本や他の国々も「自国の宝」をどう育てるか、試されていると感じる記事でした。
【出典】
・タイトル:【コラム】Netflix「KPOPガールズ!」の大ヒットから学べ-トーベック
・URL:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-09-01/T1VHI1GP493600?srnd=cojp-v2
・媒体名:ブルームバーグ
・掲載日:2025年9月1日
