マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年9月24日
マネサバくん納得

海外勢が注目する小型株ファンド戦略

はじめに:なぜ「小型株ファンド」が注目されるのか

マネサバくん:おじさん、ニュースで「小型株ファンド」って出てたけど、最近すごく注目されてるの?
:そうだね。ブルームバーグによると、米ヘッジファンドのVerdadが日本の小型株ファンドを増設するんだ。既存のファンドも年初来で39%のリターンを叩き出していて、海外勢の目が小型株に集まっているよ。

小型株というと、流動性が低く、情報も少なくて扱いが難しいイメージがあります。でもだからこそ、**「調べた人だけがリターンを取りやすい市場」**とも言えるのです。


Verdadが仕掛ける小型株ファンドとは

Verdadの特徴は、「超小型株」に注目している点です。具体的には、

こうした銘柄に投資し、50~100銘柄に分散して“変化を待つ”戦略を取っています。

既存の2ファンドの成績は、いずれもMSCI日本小型株バリュー指数を上回っており、特にMBO(経営陣による買収)を発表した日新や、ノジマが大きく寄与したそうです。


海外勢が日本の小型株に注目する背景

1. 中国リスクからのシフト

海外投資家は中国比率を減らし、その受け皿として政治的に安定し、米国との関係も良好な日本株へシフトしています。

2. 東証の改革

東京証券取引所がコーポレートガバナンス改善を企業に求めて2年以上。これまで株主を軽視していた企業も、株主還元に積極的になり始めています。

3. 小型株の上昇率

2025年はTOPIXが年初来14%上昇に対し、TOPIXスモールは19%と上回りました。小型株の方が勢いが強いのです。


マネサバくん:小型株って、でもボラティリティ(値動き)が激しくて怖くない?
:確かにリスクは大きい。でもだからこそ、分散や待つ姿勢が大事になるんだ。


小型株投資の難しさとチャンス

小型株の課題は、

ただしこれは裏返せば、**「じっくり調べて、長期で持てる個人投資家」**にはチャンスがあるということ。特に中長期での構造変化(ガバナンス改革、自社株買い、配当方針転換)が見える会社は、株価が数倍になるケースも少なくありません。


小型株投資から学べる投資教育のポイント

1. 分散の重要性

Verdadは50~100銘柄に分散しています。個人投資家が同じ数を持つ必要はありませんが、最低でも10銘柄以上に分散して、特定のリスクに偏らないようにするのが基本です。

2. 調査と仮説立て

小型株投資の肝は「企業の変化を見抜くこと」。

3. 待つ姿勢

小型株は動きが遅いもの。すぐに結果は出ません。だからこそ「四半期決算を数回追う」「3年を見据える」など、時間を味方にする習慣を投資教育として身につけましょう。


マネサバくん:なるほど。小型株って「調べて待てる人」にはチャンスがあるんだね。
:その通り。すぐに成果を求める人より、コツコツ仮説を検証できる人の方がリターンを得やすいんだよ。


清原達郎氏に見る小型株の極意

記事を読んで思い出したのは、清原達郎氏の存在です。著書『わが投資術』では、注目されない小型株を丹念に調べて投資し、25年間で資産を93倍にしたといいます。

彼の投資術はVerdadと通じる部分があります。

これは個人投資家にとっても再現可能な考え方です。華やかさよりも、地道な調査と忍耐が勝利の秘訣。


個人投資家が取り入れるべき実践法


まとめ:小型株ファンドの動きから学ぶこと

Verdadの日本小型株ファンド増設は、海外投資家が日本の小型株に本格的に注目し始めた証拠です。
でも私たち個人投資家にとって大事なのは、**「同じリターンを狙うこと」ではなく、「投資教育としての学びを取り入れること」**です。

海外ファンドの動きは、個人投資家にとって大きなヒントです。焦らず、柔らかい頭でチャンスを見つけていきましょう。


【出典】

タイトル:米ヘッジファンドのVerdad、日本の小型株ファンド増設へ-海外勢注目
URL:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-09-23/T2TPF3GOYMTK00?srnd=cojp-v2
媒体名:ブルームバーグ
掲載日:2025年9月24日