マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年8月12日

GPIFの人件費8割増、その前に必要なこと

おじさん:マネサバくん、GPIFが人件費を8割増やすって記事を読んだんだけど、どう思う?
マネサバくん:うーん、おじさん。人は確かに必要だけど、「待遇改善だけで本当に運用成績が良くなるのか?」ってところは気になりますね。
おじさん:そうそう。僕もそこなんだよ。いまの運用成績、NYダウや日経平均に比べても控えめだからね。


世界最大の年金基金GPIFは、運用資産260兆円という「クジラ級」の存在。国民の年金を預かるだけに、安全性と収益性の両立が求められます。今回の中期計画では人件費を181億6000万円に増やし、職員も増員。新卒採用や定年延長、オルタナティブ投資の人材確保にも動いています。

ただ、数字を冷静に見ると気になる点もあります。過去20年間の年平均リターンは4.18%。同期間でNYダウは7.4%、日経平均でも6.3%です。株式比率が半分程度だとしても、もう少し高い成績を出せそうな気がしてしまうのです。


マネサバくん:おじさん、それってやっぱり「運用力」の問題なんですか?
おじさん:うん。人数だけじゃなく、結果に応じた評価制度が弱いんじゃないかな。
マネサバくん:ヘッジファンドみたいに、結果次第で年収何億って夢がある方が、優秀な人も集まりそうですね。
おじさん:そう!公的機関だからって、年収レンジを民間より低く抑えるのは逆効果かもしれない。


ノルウェーの政府年金基金は資産規模287兆円に対して676人の職員。カナダや米カルパースは規模が3分の1以下でも人員は2000人超。GPIFの187人という人数は確かに少ないですが、単純に数を増やすだけでは成果は出ません。

むしろ、株式投資の担当者に高いインセンティブを与え、成果に応じて報酬を決める「成果連動型」の仕組みが必要。これなら、結果を出す人が報われ、組織全体のモチベーションも上がります。


おじさん:マネサバくん、もし僕らがGPIFを運営してたら、どうする?
マネサバくん:まずは成績をしっかり分析して、弱い部分を強化します。それから成果主義で「できる人」がもっと活躍できる仕組みにします。
おじさん:やっぱりそうだよな。職員を増やすのも大事だけど、投資の世界は結果が全てだしね。


結局のところ、GPIFは「誰のお金を運用しているか」という原点を忘れずに、納税者・加入者にとって最良の結果を出す仕組みを作るべきです。待遇改善も必要ですが、それ以上に成果と責任を明確にすること。

もし「公務員的な安定」と「民間級の成果報酬」をうまく融合できれば、日本の運用機関は世界のトップに匹敵する実力を発揮できるかもしれません。


【出典】

・タイトル:「クジラ」支える体制にかじ、今中計での人件費8割増に-GPIF
・URL:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-08-11/T05BYJGPWCRT00?srnd=cojp-v2
・媒体名:ブルームバーグ
・掲載日:2025年8月11日