
口約束で進む日米合意、投資家にとって“安心材料”とは言えない理由
私: マネサバくん、先週は「日米関税合意」ってニュースで株価が上がったけど、週が明けたら雲行きが怪しくなってきたよ。
マネサバくん: うん、確かに一瞬「おお!合意だ!」って盛り上がったけど、よくよく聞いたら合意文書が無いって…それって、大丈夫なの?
私: 本来、契約は口約束でも成立するけど、今回の様に国益が絡んだ複雑なものだと解釈の違いでコロコロ内容が変わる可能性が有るよね。特にトランプ大統領だし・・・
7月25日、立憲民主党の野田佳彦代表が、日米の関税交渉について「合意文書を交わさないと、解釈の違いが生じかねない」と懸念を表明しました。
たしかに、市場は「日米が関税で合意した」というヘッドラインに飛びついて上昇しました。しかしその裏では、正式な合意文書が存在しないという驚きの事実が判明。これはつまり、「言った・言わない」が起きるリスクが常につきまとうということです。
国際的な取引において、文書がないまま進めるというのは、かなり異例です。
私: これがもし、民間企業同士だったら訴訟になる案件だよね。
マネサバくん: しかもトランプさんは、「やっぱ25%関税もアリかも」って雰囲気も出してきてるし…。この合意、本当に合意なのか疑問…。
私: 投資の世界では「確実性」が最も評価されるんだけど、それが一番足りない合意かもしれないね。
記事によれば、石破首相は関税の対象や全国相談窓口の設置などを説明したとのことですが、投資家から見ればその“曖昧さ”こそがリスクです。
「最大5500億ドル(約80兆円)規模の対米投資」についても詳細が不明で、期間もはっきりしない。ボーイングの航空機100機購入についても、「民間航空会社の計画による」との説明。つまり政府が主導したわけではないという解釈も成り立ちます。
政府が「関与していない」と後から言える構造。これでは市場の信頼を得るには不十分です。
マネサバくん: なんか、ふわっとした話が多くて、足場がゆるい感じ…。
私: そう、投資って「地に足つけて未来を見通す」ことが基本なのに、今の政府の説明は、雲の上を歩いてるような気がするんだよね。
マネサバくん: でも、それでも株は一時上がった…ってことは、マーケットって意外と“楽観的”なのかも?
私: それが怖いところ。こういう時ほど、冷静な目を持った投資家が力を発揮するんだ。
市場はニュースに反応して短期的に動くものですが、長期投資家が求めるのは「透明性」と「信頼性」。今回のように合意文書が無いというのは、まさに“ノイズ”の多い市場環境です。
ウォーレン・バフェットは「自分が理解できないものには投資しない」と語っています。今回のような“中身の不透明な国家間の合意”は、そのリスクを見極めるうえでも格好の教訓になります。
【まとめ】
・日米の「関税合意」は正式な文書が存在せず、解釈の違いリスクが浮上
・投資家にとっては不透明性の高い“ノイズ”となり得る
・首相の説明も不十分で、投資内容や期間、実効性に疑問符
・株価は一時的に上昇するが、持続性には慎重な姿勢が必要
こういう時こそ、藤巻健史さんの言葉が思い出されます。
「世界で一番強い国のリスク資産を買え」
アメリカの“強さ”に乗っかることは合理的でも、言葉だけの合意に乗っかるのは、慎重にしたいところ。マーケットが浮かれている時ほど、冷静な視点で動きたいものです。
【出典】
・タイトル:米と合意文書作らないと解釈の違い生じると懸念
・URL:https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/TU67VR5YMRKYDH3E2BXEFI4OXY-2025-07-25/
・媒体名:ロイター
・掲載日:2025年7月25日
