中古車が“海外勢”に奪われる? 円安ニッポンの裏で進む静かな淘汰

中古車が“海外勢”に奪われる? 円安ニッポンの裏で進む静かな淘汰
マネサバくん:最近「中古車屋さんがいっぱい潰れてる」ってニュース見たよ。中古車って人気があるんじゃなかったの?
私:そうだね、中古車そのものの需要は今も高いよ。でも実は**その“人気の相手”が、日本の若者じゃなくて“海外のバイヤー”になってるんだ。つまり、日本の販売店が海外勢に“買い負けてる”**状況になっているんだよ。
中古車ブームの裏で…倒産が急増中
2025年1〜5月の中古車販売店の倒産件数は50件。前年同期比で56%増と、過去最高水準に迫っているんだ。
一見、中古車が売れているなら販売店も儲かっているように思えるよね。でも実際には、特に中小の業者が苦境に立たされているんだ。
その理由はズバリ、“競り負け”。
日本の中古車は車両の状態が良くて、整備もきちんとされているから、海外からの引き合いがものすごく強いんだ。
とくにロシアやスリランカなど、新車が手に入りにくい国では、**「信頼できる日本車」**が引っ張りだこなんだよ。
マネサバくん:ええ!?日本の車が外国にどんどん売られて、日本人が買えなくなってるの?
私:そういうこと。特に円安が進んでいた時期は、**海外から見ると“激安セール状態”**だったんだよ。
競売市場には輸出業者が殺到して、資金力のある彼らがどんどん高値で落札していった。
中小の販売店は太刀打ちできず、仕入れができなくなって倒産…という悪循環に陥っているんだ。
中古車の競売価格、平均で120万円超え
中古車オークション大手のUSSによると、2024年度の平均落札価格は120万6000円。
コロナ前の2019年度と比べると、なんと75%も上昇しているよ。
しかも2月には126万円に達して、過去最高値を記録したんだ。
問題は、仕入れた車がすぐ売れるとは限らないこと。売れるまでのタイムラグがあるし、相場が下がれば赤字になるリスクもある。
資金に余裕のない中小業者にとっては、大きなプレッシャーなんだ。
マネサバくん:でもさ、今ってちょっと円高になってるんじゃないの? それなら、少しはマシになってるんじゃ?
私:それがね、「円高でも競売価格は高止まり」したままなんだって。
輸出業者の話では、「右ハンドル車を供給できるのは日本くらい」なんだってさ。
つまり、為替じゃなくて“構造的な需要”があるというわけ。
もう「円高か円安か」ではなく、日本の中古車に対する国際的なニーズが定着してるんだよ。
信頼低下+仕入れ難=中小販売店に未来はあるか?
中古車業界は、あのビッグモーターの不正問題もあって、消費者の信頼が揺らいでいる状態。
お客さんも「どこで買えば安心か」を慎重に見極めるようになってきてる。
こうなると、ネームバリューや広告費を出せる大手企業がますます有利に。
一方で、小さな販売店は仕入れにも苦しみ、広告も打てず、体力勝負の消耗戦に巻き込まれてしまうんだ。
記事にも「街のカーライフを支える拠点が消えていく」とあり、地域社会にとっても無視できない問題になっているよ。
投資家目線で見ると…「日本は安い国」になった証明?
今回のニュースは、「日本の中古車が海外に買い負けている」という現象を通じて、
日本の購買力が相対的に低下していることを示しているんだ。
- 日本の車が、日本人より外国人に買われてしまう
- 外国から見ると「日本車=お得」
- 円の価値が下がり、国内資産が外に流出している
つまりこれは、“円という通貨の力が落ちている”ことのサインなんだ。
だからこそ、「資産をすべて円で持つ」のはリスクがあるという認識が大切なんだよ。
マネサバくん:じゃあ、ぼくのおこづかいも円だけじゃ危ないってこと…?
私:ちょっと大げさだけど、視点としてはすごく大事だよ。
たとえば、米ドル建ての資産や海外企業の株式を少し持つのも対策になる。
“円安に強い財布”を用意しておくってイメージだね。
まとめ:クルマだけじゃない。円の価値と向き合うとき
中古車業界の変化は、単なる業界ニュースではなく、今の日本経済の姿そのものを映しているんだ。
- 中小業者が海外バイヤーに買い負け、仕入れができない
- 車の価格が高騰し、街の販売店が消えていく
- 通貨の価値が落ち、モノが国外に流出していく
これは、投資家にとって「通貨分散やグローバルな視点での資産運用がますます重要になる」というメッセージでもあるよ。
マネサバくん:なるほど…車も通貨も、世界の目線で見ないとダメなんだね!
私:そう、それが投資家としての第一歩だよ。
ニュースの“裏側にある流れ”を読み取る力がつけば、見える世界がガラッと変わってくるはずさ。
中古車争奪、海外バイヤーに買い負け 倒産件数が過去最多規模
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC24CRD0U5A620C2000000/
日経新聞 2025/7/12
