住宅ローン、3000万円を超えたら「変動型」が増える理由
最近、住宅ローンについてちょっと気になるデータが出ていました。日銀が利上げに動いているにもかかわらず、変動金利型の住宅ローンが人気を集めているというニュースです。
特に注目なのは、借入額が3000万円を超えると、急に変動型ローンを選ぶ人が増えるという点。今回は、この現象を少し深掘りしながら、金利と借入の関係を考えてみたいと思います。
3000万円が「壁」になるワケ
住宅ローンには、返済期間中に金利が変わる「変動型」と、一定期間または全期間の金利が固定される「固定型」があります。三井住友トラスト・資産のミライ研究所の調査によると、借入額が3000万円を超えると、変動型を選ぶ人の割合がぐっと上がるそうです。
どうしてなのか。理由のひとつは、毎月の返済額。借入額が大きいと、当然ながら返済の負担も重くなります。少しでも毎月の支払いを軽くしたいという気持ちは自然なもの。変動型は固定型に比べて金利が低めなので、目先の負担を減らしたい人にとって魅力的に見えるのも納得です。
実は、心理的なハードルもある
さらに、3000万円という金額には心理的な「大台感」も影響していそうです。例えば、固定金利で35年ローンを組んだ場合、年1.9%の金利だと年間返済額は約100万円を超えてきます。2000万円台なら年80万円弱で済むのに、3000万円を超えると「3桁の大台」に乗ってしまう。この違いは結構大きく感じられます。
また、年収との関係も無視できません。国税庁のデータによると、2023年の民間給与所得者の平均年収は約460万円。住宅ローンの適正水準とされる年収倍率7倍を考えると、3220万円がひとつの目安になります。つまり、平均的な年収の人にとって、3000万円を超える借入はちょっと重い負担に感じやすい金額というわけです。
変動型を選ぶリスクとどう向き合うか
もちろん、変動型を選ぶと将来的な金利上昇リスクがついてきます。実際、日銀は今後も利上げを続ける姿勢を見せていますし、長い目で見れば金利が上がる可能性は十分にあります。
ここで大事なのは、今の低金利で浮いた分をどう使うか。専門家は「浮いたお金を無駄遣いせず、貯蓄や資産運用に回して、金利上昇に備えておきたい」と言っています。たしかに、しっかり備えがあれば、いざ金利が上がっても繰り上げ返済などで家計への影響を抑えられるかもしれません。
逆に、浮いたお金を使い切ってしまったり、貯蓄ができないような状況だと、いざという時に困るかもしれません。そうなる前に、借入額を見直したり、支出のバランスを整えたり、少しずつ対策を考えていくことが大切になりそうです。
今回の記事について
この記事を選んだのは長い間続いてきた低金利の環境に慣れきってしまった今、改めて「金利が上がるかもしれない」という現実に目を向けるきっかけになった為でした。
また、記事の中で触れられていた長期国債先物の話にも触れておきたいと思います。日本の10年国債金利は、長期国債先物ができた当初は6%が当たり前の水準でした。今の超低金利がいかに異常な状態かを考えると、将来的に金利が上がるリスクは決して絵空事ではないことが分かります。
ちょっと気に留めておきたいこと
こうした金利の話は、普段あまり実感がないかもしれません。でも、ニュースで金利やインフレの話題を耳にしたとき、「あ、住宅ローンや資産運用にも影響するんだな」と少し気にしてみると、意外と役に立つかもしれません。
もし興味がわいたら、ローンの見直しや、資産の持ち方について少しずつ調べてみるのもいいかもしれません。焦る必要はまったくありませんが、こういう話題に触れておくだけでも、これからの選択肢が少し広がっていくかもしれませんね。
住宅ローン「3000万円超え」で変動型急増 金利上昇でも
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD012O30R01C24A2000000
日経新聞 2025年2月8日
