マネサバおじさん      

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マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年7月1日

製造業は回復基調?でも利上げはそう簡単じゃないかも

2025年6月の日銀短観で、製造業の景況感が2期ぶりに改善しました。DI(業況判断指数)はプラス13。予想よりも健闘した内容に「景気、良くなってきたな」と思った方もいるかもしれません。

でも、それで素直に「よかったね」と言えるほど、今の日本経済は単純じゃないんです。


価格転嫁で景気が良く見える?

今回の短観で注目されたのは、「原材料や人件費の上昇分を販売価格に転嫁できた」こと。つまり、企業側が値上げを受け入れてもらえるようになったということです。これは確かに企業収益にはプラス。

実際、鉄鋼や紙・パルプといった素材系の業種で大きく改善が見られました。一方、自動車はトランプ政権の関税強化で景況感が悪化。アメリカの政策に振り回される日本企業の姿が浮き彫りになります。


マネサバくん:今月末の日銀会合では利上げが100%だね。

たしかに、景気が回復して、インフレも続いているなら、教科書的には利上げが当然です。でも、現実の金融政策って、そんなに簡単じゃない。

今の日本は「世界一のインフレ国家」と言われながらも、日銀はまだ「物価目標の2%が安定的に見通せない」と主張して利上げに慎重です。

その裏には、もう一つの大きな問題があります。


日銀が抱える爆弾、それが国債

仮に利上げをしてしまうと、国債価格は下落します。つまり、日銀が抱えている大量の国債に評価損が出て、最悪の場合「債務超過」に陥る可能性もあるんです。

金融政策の中立性を保ちたいはずの日銀ですが、「あまりにも素直に景気回復を認めてしまうと、自分で自分の首を絞める」ことにもなりかねないという、非常に難しい状況です。


でもそれって…投資チャンスでは?

この構造、投資家の視点から見ると非常に興味深いです。景気が良くて物価が上がっているのに、中央銀行が金利を上げられない。つまり、「インフレが続くかもしれないけど、金利は低いまま」。

このギャップが示すのは、実物資産やインフレヘッジ資産、株式などにとって非常に有利な環境が続くかもしれないということです。


最後にひと言:信じるべきは政策ではなく、自分の目

経済データはあくまで材料。どこかで誰かが、自分の都合で「強気」にも「弱気」にも解釈します。でも、実際に投資判断をするのは私たちです。

景気回復という事実と、日銀の動きに潜むリスク。その間に投資家が取るべきポジションは何か?日々のニュースの裏にある「言わない理由」を読み解くことが、長期的なリターンにつながります。


マネサバくん:景気は良さそうなのに、利上げできない。なんだかゲームの裏技を見つけた気分だね。

マネサバくん、それを「裏技」と見るか「爆弾」と見るかは投資家次第だね。冷静に、柔らかく、でもしっかりと状況を見つめていきましょう。


製造業景況感2期ぶり改善 日銀6月短観
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20250701&ng=DGKKZO89726160R00C25A7MM0000
日経新聞 2025/7/1