マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年7月21日

円相場は“嵐の前の静けさ”?参院選後の相場とこれからの日本


マネサバくん:選挙は与党の過半数割れだったのに、円がちょっと上がったんだって?なんか意外〜。

:うん、実はね、それが一番“相場らしい”動きだったとも言えるんだよ。

昨日の参議院選挙。結果はすでに報じられているとおり、与党・自民公明連立が非改選含め過半数割れ。普通に考えれば「日本売り」一直線でもおかしくないシナリオでしたが、為替市場の反応は逆でした。

1ドル=147円台後半まで円高が進行。まるで“嵐の前の静けさ”のような空気感です。


市場の読み違い?いや、むしろ“織り込み済み”

為替相場というのは、しばしば“予想された不安”には動かず、“予想されなかった安堵”に反応します。今回もまさにそんな展開でした。

選挙結果が「思ったほどの惨敗じゃなかった」という評価が広がり、一部の投機筋による円売りポジションの巻き戻しが入ったようです。

でも、本当に安心していいんでしょうか?


マネサバくん:ってことは、これって一時的な円高ってこと?

:その可能性が高いね。今の市場は“様子見モード”に入ってるだけとも考えられる。

事実、今日21日は日本が祝日で参加者が少ない“閑散相場”。本格的な反応は、週明け以降、特に22日・23日の債券市場や為替の動きが鍵になりそうです。


警戒されるのは“悪い金利上昇”と“財政リスク”

野党の多くは消費税の軽減や給付金の拡大など、財政出動を前面に掲げてきました。政権が法案を通すために譲歩すれば、財政拡張が現実味を帯びてきます。

これは市場から見れば“悪い金利上昇”=国債の信用リスクとみなされ、円売り圧力に変わる可能性があります。

加えて、8月からはアメリカによる日本製品への25%関税も予定されており、これも輸出企業にとって逆風。つまり、政治と貿易、ダブルのリスクが円にのしかかっているのです。


マネサバくん:でも、円が売られても日銀が介入してくれるんじゃないの?

:うーん、外貨準備はあるけど…市場全体の売り圧力に対抗できるほどではないかも。

円安が加速した場合、日本政府・日銀が為替介入に踏み切る可能性もあります。ただ、その効果は一時的で、根本的な財政問題や外交リスクが解決されなければ、また元に戻ってしまう可能性も否定できません。

しかも、介入するには米国との協調も必要。今の関係性の中で、簡単にそれが実現するかというと…かなり微妙です。


それでも私たちができること

今回のように、「円は下がる!」と皆が思っていた時に円が上がる。これが相場の難しさです。でも、だからこそ大切なのは“長期的な視点”。

例えば、企業の財務体質や事業モデルを見極めて投資する株式の長期保有。これは短期的な為替の動きに振り回されにくい、堅実な投資スタイルです。


マネサバくん:結局、焦らず冷静にってことだね?

:うん。目先の騒ぎに流されず、ファンダメンタルズで判断する。それが一番の“防御力”だよ。

今後、政局の混乱が続けば「トラスショック」のような一夜で国債が売られるような展開もゼロではありません。でも、そういう時ほど、慌てずに“自分の軸”を持って市場を見る目が問われるのかもしれません。


円急落回避も拭えぬ政局リスク 参議院選挙、与党敗北で市場に警戒感
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB176KN0X10C25A7000000/
日経新聞 2025年7月21日