マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年9月26日
マネサバくん悩む

スタバリストラが示す投資の落とし穴

はじめに:スタバリストラの衝撃

マネサバくん:おじさん、大変だよ!スタバがアメリカでリストラをするってニュースを見たよ。あの「世界のスタバ」でも経営不振なの?
:そうなんだ。ブルームバーグによると、北米の店舗を100店以上閉鎖し、従業員900人を削減するって発表したんだ。実は2月にも1,100人を減らしているから、今年だけで2,000人規模のリストラになる。


スタバが直面する経営不振

スターバックスはこれまで「おしゃれでくつろげる空間」で人気を集めてきました。ところが近年は以下の要因で不振が続いています。

直近では6四半期連続で最終減益という厳しい状況に陥っています。


リストラの具体策

今回の「スタバリストラ」のポイントは以下の通りです。

  1. 北米で100店舗以上を閉鎖
    顧客満足度の低い店舗を一括閉店。
  2. 従業員900人を削減
    2月の人員削減に続く第二弾。
  3. 1500億円の費用計上
    店舗閉鎖や退職金などのコストが発生。
  4. 1000店超の改装を予定
    「くつろげる空間」を取り戻すための投資。

マネサバくん:えっ、でもスタバって世界中にあるし、900人って少なくない?
:その通り。スタバの全世界の従業員は36万人だから、全体から見れば小さい。でも「象徴的なリストラ」なんだよ。ブランドを立て直すためのメッセージ性が強い。


「くつろげない店」を閉鎖する意味

ブライアン・ニコルCEOは「顧客が求める環境を作れない店舗は閉鎖する」と説明しました。
つまり「数を増やす戦略」から「質を高める戦略」への転換です。

これはリストラ=縮小ではなく、顧客体験を重視した再成長の布石と見ることもできます。


投資家が学ぶべき教訓

1. 「知っている会社=安心」ではない

日本ではスタバは人気ですが、アメリカ本社は債務超過の状態。知名度だけで投資すると危険です。

2. 成熟市場では「数の拡大」が限界

スタバのようなブランド企業でも、出店拡大の限界に直面すると収益が悪化します。これは小売業全般に当てはまる教訓です。

3. ブランド戦略は「守り」と「攻め」の両立

リストラによってコストを削り、同時に改装投資でブランドを強化する。このバランスが取れるかどうかが今後の焦点です。


マネサバくん:うーん、日本のスタバはすごく繁盛してるから安心してたけど、投資って違う目線で見ないとダメなんだね。
:その通り。投資では「身近で人気だから」という理由は危険なんだ。財務や事業環境をしっかり見極める必要があるんだよ。


日本市場への示唆

日本では「スタバ投資ブーム」と言えるほど、若い投資家の間で人気銘柄になっています。
しかし、今回のスタバリストラは次のことを示しています。


スタバリストラの先にあるもの

スターバックスは「スターバックスを取り戻す」というスローガンを掲げています。
どこかの大統領が言っているスローガンの様な感じが・・・

こうした取り組みは、ブランドを再定義する挑戦です。もし成功すれば再成長のきっかけとなるでしょう。


まとめ:スタバリストラから学ぶ投資教育

スターバックスのリストラは単なる人員削減ではなく、企業再生の試みです。
個人投資家が学ぶべきは次の点です。

つまり、投資では「知っている会社だから安心」という思い込みを捨て、冷静に分析する姿勢が不可欠です。
スタバリストラは、その格好の教材といえるでしょう。


【出典】

タイトル:米スタバ「くつろげない店」閉鎖 北米で900人削減、費用1500億円
URL:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN25CYO0V20C25A9000000/
媒体名:ブルームバーグ
掲載日:2025年9月26日