マネサバおじさん      

マネサバおじさん

マネー・サバイバル

—知識を武器に、未来を変える—

2025年3月5日

アメリカ株が急落、関税リスクと景気減速への不安

関税ショックでNYダウ続落

3月4日のニューヨーク株式市場は、米国の関税引き上げに端を発した景気減速懸念から、ダウ平均株価が670ドル安と大幅下落しました。これで2日間の下げ幅は1300ドル超。市場ではリスク回避の動きが強まり、株式を売って金や米国債などの安全資産に資金を移す動きが目立ちました。

トランプ政権がカナダ、メキシコ、中国に対して追加関税を発動し、各国も報復関税に動いたことが、貿易戦争の激化への警戒を一気に高めた形です。


「トランプ相場」の終焉

規制緩和や税制改革への期待で支えられていた「トランプ相場」は、ここにきて完全に帳消しになりました。S&P500種指数も昨年の大統領選直後の水準を下回り、特に影響を受けたのは一般消費財やエネルギー、ITといった景気に敏感なセクターです。

一方で、生活必需品やヘルスケアといったディフェンシブ銘柄への資金流入が続き、市場のリスク回避の姿勢が鮮明になっています。


インフレリスクで利下げにも慎重ムード

景気後退懸念が高まるなか、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ期待も膨らんでいます。金利先物市場では、年内に0.25%の利下げが3〜4回実施されるとの見方が優勢になってきました。

ただ問題は、関税の応酬が景気を冷やすだけでなく、インフレを押し上げる可能性が出てきている点です。消費者のインフレ期待も上昇しており、ミシガン大学の調査では5年先のインフレ予想が3.5%と約30年ぶりの高水準に達しています。

仮にインフレが本格的に加速すれば、FRBは利下げに動きたくても動けなくなるかもしれません。市場で期待されている「FRBプット」、つまり株価下落に対する積極的な金融緩和による支えは、簡単には実現しない可能性もあるのです。


景気減速、インフレ、そして投資判断

今回の関税強化で改めて感じるのは、アメリカ経済に対するリスクの増大です。関税は直接的に企業コストを押し上げ、それが最終的に消費者に転嫁される。結果、物価は上がるのに景気は減速するという、投資家にとっては非常にやっかいな状況を招きかねません。

やはり関税の話が出ると、アメリカ株は下がりやすい傾向にあるようです。特に、生活に必要な支出を抑えようとする動きが広がれば、企業業績にも悪影響が出やすくなります。


分散投資の必要性が高まる局面

こうした不安定な時期には、株式だけでなく、金(ゴールド)や為替など複数の資産に分散して投資する姿勢が大切になってきます。リスク資産だけに頼るのではなく、安全資産にも目を向けることで、リスクを抑えつつ資産を守ることができるかもしれません。

世界経済が不確実性を増すなか、自分自身の投資スタイルやリスク許容度を見直す良いタイミングとも言えそうです。


NYダウ670ドル安、「関税不況」警戒 米利下げも望み薄

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN04E4R0U5A300C2000000

日経新聞 2025年3月5日