「怒る人」が増える時代に、投資家が持つべき冷静さとは
最近、何かと「怒りっぽい人が増えたな」と感じたこと、ありませんか?
それ、実は気のせいじゃないようです。
2025年6月29日付の日経新聞の記事によれば、世界中で「自分は怒っている」と答える人がこの9年で2割も増えたそうです。
米ギャラップが調査した140カ国・地域の中で、怒りの感情を抱く人の割合はコロナ禍をピークに高水準が続いており、社会の不安感や経済格差が、その背景にあるとされています。
日本の「怒り」の根っこは“ゆとりのなさ”
この記事で特に印象的だったのは、日本における“経済的なゆとりのなさ”が怒りの主因となっている点です。
内閣府の調査によると、「経済的なゆとりや見通しが持てない」と答えた人は61%にのぼります。
さらに驚いたのは、「日本は衰退している」と答えた人が約7割もいたこと。
「そう思わない」と回答したのはたったの9%で、これは28カ国中ペルーと並んで最下位です。
日本は今、表面的には経済大国の姿を保ちながらも、国民の内面ではかなり深いところで不安と怒りが渦巻いている状態なのかもしれません。
プラトンの予言と“強いリーダー”待望論
記事では、古代ギリシャの哲学者プラトンの言葉が紹介されています。
「民主政はやがて僭主(=独裁者)を生む」と。
怒りや不安が高まると、社会は“強い統治”を求めるようになる。
そうした土壌の中で、極端な政治思想やポピュリズムが台頭するのも自然な流れなのでしょう。
実際に、記事の中ではトランプ再選の背景にも「怒り」があることが触れられていました。
ここに投資家としての視点を入れてみると
この怒りの社会、経済的不安、ポピュリズムの台頭——
投資家としては、ここに大きなトレンドの兆しを感じます。
たとえば、怒りが可視化され、政府の支持率が不安定になると、社会保障やベーシックインカムなどの再分配政策が強化される可能性が出てきます。
これは短期的には消費刺激になりますが、財政負担の増加は国債市場や通貨にとってはリスクです。
また、「自国の衰退」を肌で感じている国民が増えると、国内では消費よりも資産防衛が意識されるようになります。
つまり、外貨建て資産、金や海外ETFなど、リスク分散を意識した投資が広がっていく。これも一つのトレンドになるでしょう。
だからこそ、“怒りの時代”に冷静さを武器にする
感情が社会を支配し始めると、マーケットも動きやすくなります。
ポピュリズムが高まると、急な政策変更や予測不能な介入も増えてくる。
それでも、そこで慌てて右往左往するのではなく、「なるほど、こういう流れが来ているんだな」と観察する余裕が持てるかが、投資家としての大きな差になります。
ちなみに私は、「怒りの感情」が社会で増えるという統計を見て、むしろ「冷静でいられる人が少数派になる」というチャンスに気づきました。(皆さん気づいているかもしれませんが・・・)
他人が感情的になっている時こそ、チャンスは眠っているものです。
イライラした時こそ、チャートじゃなくて深呼吸をしてみましょう。
「怒っている人」世界で増加中 プラトンは強権統治を予言していた
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE2034R0Q5A520C2000000/
日経新聞 2025/6/29
